壊れた加湿器が転生したらヒヤシンスでした

作るしかない

 加湿器が壊れた。このまま粗大ごみにしておくにはなかなか立派な姿だったので、転生されることにした。異世界ではないけれど。


switchbotの加湿器が壊れた

 壊れてしまったのはいわゆる超音波式なのだが、スイッチを入れると「ばぉ~~~~ん」と怪音がなるようになってしまった。おそらくだが振動させる部品がイカれてしまい、振動版だけでなく他の部分も振動させてしまっているように思える。

多分壊れたの部品は一つなのだろうに……

 アプリでwifi遠隔操作ができるswitchbotの製品で、強弱とオンオフ操作やタイマーのプログラムも可能、スマホで寝っ転がりながら操作できるとあって「素敵やん」とポチったのだが、製品が家に届いてからスマホのアプリからじゃ給水できないじゃん自分で水道の蛇口まで行かないとダメじゃん、と気づいてしまってから途端に心が萎んでしまっていたところに、スイッチを入れるばぉ~~んと鳴るようになってしまい正直げんなりで、そんなに値段は高くもなかったけれど2年持たなかったとはなかなか腹立たしい。むむむ。

 僕もかみさんも埃や花粉に弱いこともあって気化式の加湿機能のある空気清浄機を導入する決意をしたのでこれは意味がある故障だったのかなぁなどと思いながら、さてこの亡骸をどうしようかという話だ。

 このまま捨てるとなると不燃ごみに出していいサイズではないのでハンマーで砕いてプラゴミとするか。いやしかしこのSDGs時代にもうちょっとなんとかならんのかな、何か芳香剤とかを噴霧できたりしないだろうかとか頭をよぎるも本来の使用方法でない機器の使い方をして現場ねこみたいになるのも困るしな、やめておこう。

 ただ、水を愚直に貯めることのできるタンクは健在なわけで、そこを何とか活かしていければいいかな……とか考えているあたりがなんというか仕事のリソースマネジメントしているみたいで何だかアレではある。


構造を見てみる

 中身はこんな感じ。大きさは冬瓜くらいだろうか、けっこうな大きさだ。真ん中の白いフィルターを通して水が下に落ち、そこで振動機にかけれた水滴が後ろに見える白い管を通って上から吐き出されるよういなっている。

隙間から覗くセラミックボール

 フィルター(厳密にはフィルターじゃないか?)の中に小さなセラミックボールが詰まっているのが見える。水の不純物を吸着する役目を担うらしい。

昔懐かし白仁丹とでも言おうか

 あらためて見ると汚れているなぁ、これでもだいぶ拭き取ったのだが。振動式加湿器ではあるあるだけれど水に触れている部分にピンクの水垢がはびこってしまい、まぁまぁイヤな気分になる。これを細かい水滴として ぶん撒かれるわけで、ちまたで振動式の加湿器が嫌われるのもわかる。

 真ん中の小さな取水口から下部に水が注がれ、そこで振動版を通り噴霧されるという仕組み。ということはこの小さな取水口を防水処理して埋めてしまえば水は溜められそうだ。


水槽にするか、いや、ここは……

 となると、透明度がいまいちだけれど水槽に生まれ変わらせることは可能っぽい。

 このフィルターは中のセラミックボールをとりだして濾過材を入れてエアレーションすればよさそうだ。後ろの水を噴霧するための白い管は、下の振動する機能部に直結していて水タンクとは直接的な接触はない。ただここにエアーチューブを通したくなるが……掃除がおそらく大変になるためこのまま空洞のままにしておいた方が得策だろう。

 でも何というかもう一捻りできないだろうか、とクソガキマインドの僕はよからぬ考えをめぐらせる。そう、よからぬことである自覚はあるのだがやめたりはしない。それがプロフェッショナル・クソガキである。胸を張って捻っていきたい。


これで球根の水耕栽培とかできないだろうか

 その昔、小学館の科学と学習の付録だったのだろうか、友達の家できれいに咲くヒヤシンスの水耕栽培のガラス鉢を見てたいそう心がときめいたものだった。いつか僕もやろうと思っていたのだがそうだ今やろう。林先生もそう言ってるじゃないか。今でしょ。四半世紀以上経っての今でしょ。

 というわけで、タンク部分は水槽として、その上部をヒヤシンスの球根を置けるよう改造することにする。

何色かは咲いてのお楽しみらしい

 球根を近所の園芸店にて入手。花香るヒヤシンス。3球入りでそれぞれ色が違うらしい。この加湿器の口の大きさなら3球くらいがちょうどよさそうだ。

 座りを安定させるために、このスパークリングワインのコルク止めの針金(ミュズレ(muselet)と呼ぶらしい)が具合がよさそうなので、いったん茶碗の中である程度根を伸ばしてもらいそれから加湿器の上に引っ越ししてもらうことにする。3日しか経っていないのにもうニョキニョキと芽が出てきた。さすが球根。


必要な素材をそろえる

令和の三種の神器(ちがう

 取水口をふさぐプラスチック基材、フィルターの中に詰める濾過材として台所スポンジ、それに球根をホールドする役割をする流しの排水溝ホルダー。みんな100均でそろえたものばかりだが、この「洗いやすいネットホルダー」なるものがこの加湿器の口とヒヤシンス球根の大きさが怖いくらいにマッチしている。もともとヒヤシンス用だった金口を無理やりネットホルダーと改名して使っているんじゃないの?と疑いたくなるくらいばっちりはまる。

 

釣りの時にはよさそうだ

 そしてエアーポンプだけれど、僕はどうにもAC電源のタイプが好きになれないのでこのソーラー電池式のものを使用してみる。なんでもパネルを固定する力が弱いのでアウトレット扱いということで何だか安かったからポチったというのは秘密だ。

アウトレットでも問題なし

そのソーラー性能だけれど、直射日光を浴びている最中は冬場でもなんとか動作する、蓄電はちょっと望めないといった感じの性能で、このパネル面積ならしゃーなしな感じ。でも屋外にも設置できるようなので入用の方はご購入検討を。設置場所に融通が利いて悪くない製品ですよ。


では改造手術を始めよう

 まずは給水口を塞ぐ。熱可塑性エラストマーという素材のプラスチックで穴を塞ぎ、屋外用のテープを貼ればおそらく水漏れすることはない……と信じたい。あ、テープの上にミントの葉が落ちているのを今発見。隣の水差しに活けた枝から落ちたのか。

世界のブランドDUCK、グワッグワッ!

 フィルターのセラミック球をとりだし、窪みに台所用スポンジを適当に切り出したものをはめて、エアレーションの球を真ん中へセット。

たぶん……水漏れしないよな?

 プラスチック粘土を熱して形成し、防水テープをペタリ。

 改造とはいえたったこれだけだ。

ぷかぷか

 水を注いでみると……ありゃ、フィルターの部分が浮いてしまう。本来「カチッ」とはまるはずなのにチューブがはさまってしまうからな、そりゃまぁそうなるだろう。

なんというか枯山水っぽくていい

 仕方ないので庭に落ちていた適当な庭石の欠片を重石として置き、エアレーションを試運転。よしよし、いい感じでフィルターの隙間からエアーが出ている。


水槽の住人を召喚

ブランドめだかの楊貴妃

 どこかで見たことのあるような水槽(という名の海苔の入れ物)にいるのは、楊貴妃メダカ。加湿器のプラスチックがクリアな色をしていないため、少々色の派手な魚体がよいだろうということでこの子達を選んでみた。キレイなオレンジが映えるだろう。switchbotも水槽メーカーとしてもうちっと考えてくれよなぁといったレベルのくすんだ水槽を突き抜けてくれるだろう。あ、水槽メーカーじゃなかったな。

 そしてこの企画をやろうやろうと林先生に怒られるレベルで先延ばしにしている間にヒヤシンスがけっこう育ってしまった。

今じゃ遅いでしょ!

 3球とも根は伸びてきているが、桃色の球が一番元気がいい。赤もまずまず、おそらく黄色の球はまだまだこれからといった感じで、それぞれ個性があってよろしいといった感じ。

 ではセットしてみよう。


完成!!加湿器ヒヤシンス!!

 声は相沢舞さんで再生しておいてください。日常のみおちゃんね。というわけで完成したこの姿。そびえたつヒヤシンスの葉と花が華々しい。

加湿器どこいったんだよ!(声:相沢舞

 加湿器は転生されて立派なヒヤシンス水槽となったんだよ。 

砂の嵐に護られていそうないで立ち

 思った以上にヒヤシンスがそびえたっていてこんなの笑うw 

突然の加湿器水槽で戸惑う楊貴妃メダカ達

 楊貴妃メダカものんびり泳いでいて、水が漏れる気配もない。

 おおよそ目論み通りの仕上がりとなって満足だ。

 普段僕のやることを溜息混じりの呆れ顔しかしない、うちのかみさんが思わず笑ったということはコレ大成功と言っていいのではないだろうか。


 ちなみにこのswitchbotの代わりに買ったのは

「シャープ 加湿清浄機 KI-RS40-W プラズマクラスター25000 スリム コンパクト」

 

 気化式の加湿で、超音波式のようなしつこい感じではなく、自然な加湿が個人的にとても気に入っている。銀イオンでタンクの水が守られているのでピンクの水垢がたまるようなこともないので、もし今超音波式の加湿器を使っている人がいたら、空気清浄機能も強力なシャープのプラズマクラスターはおすすめです。